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御影石の磨き方について解説|メンテナンスや業者依頼のメリットもご紹介

御影石は、耐久性に優れており建材としてよく使用されています。聞き慣れない言葉ですが、私たちの日常生活において意外と身近な存在なのです。

そこで今回は、御影石とはどんな石なのか、また光沢を引き出す磨き方を詳しく解説します。本記事後半では、御影石を長持ちさせるメンテナンス方法、業者に依頼すべき理由についてもご紹介します。

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御影石とはどんな石?

御影石は「花崗岩」とも呼ばれる、耐久性に優れた火成岩です。地球の深部でマグマがゆっくりと冷却し、固まることで形成されます。その結果、高い硬度と風化に強い特性をもつため、外壁や床タイルなどの建材に広く使用されている石材です。

御影石の特徴について

御影石は、大きく分けて黒、白、赤、青といった異なる色のバリエーションがあり、各色は採石される場所によって特徴が異なります。

特徴 用途
黒御影石 その名の通り深い黒色が特徴で、光沢がある美しさが魅力。硬質で耐久性が高く、吸水率が低い。 主に墓石や記念碑、高級住宅のフロアやカウンタートップに用いられる。洗練された外観は、商業施設の外壁やエントランスの床素材としても人気。
白御影石 明るい白色が基調の御影石で、空間を広く清潔感ある印象。石目は多少荒目で吸収率が高い。 墓石や内装材としてキッチンのカウンターや浴室の壁面、床材として好まれる。商業ビルのロビーや公共の建物での使用も見られる。
赤御影石 鮮やかな赤色が特徴で、特有の色彩が空間に暖かみを与える効果が期待できる。色の鮮やかさは、独特の存在感を放つ。 墓石や公共施設や公園の装飾、建物のアクセントとして利用されることが多い。
青御影石 青みがかった灰色が基調の御影石で、落ち着いた色合いが特徴。風化や摩耗に強く、長期間の使用に耐える耐久性をもつ。 墓石や屋外の建築材として利用されることが多い。公共の建物や外壁材としても使用される。

御影石は世界中からさまざまな種類が採掘されています。日本国内では「庵治石」や「大島石」といった高品質の石が有名で、硬度が高く美しい模様や色合いで評価されています。比較的高価であるのも特徴です。

海外産の御影石も多く、中国産の「黒龍石」や「G654」、南アフリカ産の「インパラブラック」、インド産の「アーバングレー」などがあります。価格が低めですが、品質は高くコストパフォーマンスに優れていると言えます。

御影石を使用するメリット・デメリットについて

御影石のメリットは、低い吸水性からキッチンやバスルーム、洗面所など水回りの使用にも適している点です。また、硬度が高く耐摩耗性に優れているため、外壁や床材としても、長期間にわたり美しさをキープできます。

さらに風化に強く、外部環境での使用にも適しているため、墓や公共の建物、外構デザインにもよく使用されています。

御影石のデメリットは、高品質なものだと高価であるため、予算に制限がある場合は選択肢が限られるでしょう。

御影石の磨き方の流れをご紹介

御影石を磨く際は、施工方法や使用する工具が石の種類、汚れの程度によって異なるため、注意が必要です。ここでは、具体的な研磨方法をイメージしやすいように一例を紹介します。

  1. 研磨方法の選択
  2. 御影石についた汚れを落す
  3. 研磨
  4. 石材コーティング

研磨は、専門的な知識と技術を要するため、正確な手順を理解してから進めましょう。

流れ①:研磨方法の選択

研磨する御影石の面積や形状に応じて、適切な工具を選びましょう。小規模な部位の研磨には、ディスクグラインダーやハンドポリッシャーが使用されます。広範囲の床などの研磨は、フロアポリッシャーが適しています。

この段階で、研磨の方法(湿式か乾式か)も決定します。また、以下の研磨プロセスは一例であり、具体的な状況に応じて適宜調整が必要でしょう。

流れ②:御影石についた汚れを落す

研磨前に、御影石の表面の汚れや油分を丁寧に除去します。専用のクリーニング剤を用いて、表面を清潔にするのが効果的でしょう。

石材が清潔でないと、研磨パッドが汚れを表面に塗り広げてしまう可能性があるため、重要な工程だと言えます。

流れ③:研磨

研磨は粗い番手からはじめ、徐々に細かい番手へと移行していきます。各研磨パッドの番手を変えるたびに、研磨の跡が残らないよう注意深く作業を進めます。

このプロセスを通じて、御影石の表面が徐々に滑らかになり、最終的には鏡面のような光沢を実現します。研磨の終盤では、バフ研磨をして仕上げることもあります。

流れ④:石材コーティング

研磨が完了した後、石材コーティングを施すことで、御影石の美しさを長期間保持し、保護できるでしょう。ただし、コーティングには追加費用が発生する場合がありますし、すべての業者がこのサービスを提供しているわけではありません。

コーティング施工の有無や方法については、事前に業者とよく相談し、石材の種類や使用環境に適した選択を心がけましょう。

【関連記事】 御影石を鏡面仕上げにする方法は?状態による違いと業者依頼の必要性も解説

御影石を長持ちさせるためのメンテナンス

御影石のメンテナンスは、主に清潔を保つことに重点を置き、日常的なお手入れとケアの両方が必要です。ここでは、御影石の汚れを効果的に除去し、美しさをキープするための方法を解説します。

日常のお手入れ

御影石はシミや汚れが付着しやすいため、日常的に掃除することが大切です。掃除に使用する洗剤として、アルカリ性洗剤は、御影石に付着した油汚れやヤニ汚れを落とすのに適しています。

市販されているアルカリ性のクリーナーを使用し、表面の汚れを優しく拭き取りましょう。特に、油分が飛び散るキッチンカウンターや食卓周りでは、使用後すぐに汚れを拭き取ると良いでしょう。

定期的な深掃除

日常的なお手入れだけでなく、定期的に御影石の表面をクリーニングしましょう。掃除の頻度としては、専用の石材クリーナーを用いて年に数回、表面の汚れや残留物を落とすと良いです。

特に墓石など屋外にある御影石は、専用の墓石クリーナーで定期的にケアすることで、長期間にわたって新品同様の状態を保てます。

シミ防止のための対策

御影石の表面にシミができるのを防ぐには、汚れや液体が表面に長時間留まらないようにしましょう。使用後は速やかに表面を乾いた布で拭き、水分や汚れが石材に浸透するのを防ぎます。

また、特に汚れやすい場所では、薬品を使わずにしっかり絞ったウエスで拭きあげ、小まめに掃除する習慣をつけましょう。

【関連記事】 石材のシミ抜き方法は?原因や掃除のタイミングについても解説

御影石を自分で磨かないほうがいい理由

御影石のクリーニングには、専門的な技術が必要であるため、自分で掃除するのはリスクが高いと言えるでしょう。

  1. 専門的な技術と機材が必要
  2. シミや汚れのリスク
  3. 時間と労力の節約
  4. 長期的な保護とメンテナンス

これから自分で掃除するのではなく、プロに依頼するべき4つの理由を解説します。

専門的な技術と機材が必要

御影石を磨く作業は、単に表面を拭くだけではありません。御影石のツヤや光沢を出すには、一般的に家庭には備えられていない専用の機材と研磨剤が必要になってきます。

また、研磨作業を間違えると御影石を傷つけ、表面の仕上がりが損なわれる原因となります。

シミや汚れのリスク

御影石はシミ汚れが付着しやすい性質をもちます。家庭での研磨作業中に使用するクリーナーや研磨方法が不適切だと、御影石にシミが残るリスクが高まります。

専門業者であれば、御影石の性質に合った安全で効果的な機材・道具を選び、適切な手順で作業を進めてくれるでしょう。

時間と労力の節約

御影石の磨き作業は、時間と労力を要する作業です。適切な磨き作業を実施するには、一連の作業に熟練した技術が必要で、素人では失敗するリスクが高いのです。

プロに依頼することで時間を節約し、同時に御影石を長持ちさせるのが可能になります。

長期的な保護とメンテナンス

専門業者であれば、御影石の表面を保護するためのコーティング作業を、セットで依頼するのも可能です。コーティングを施すことで、御影石の寿命を延ばせる効果が期待できます。

自分で行うメンテナンスでは見逃しやすい細部のケアも、プロなら確実に細部までしてくれるため、御影石の美しさと機能を長く保てるでしょう。

【関連記事】 石材コーティングとは?種類や特徴・メリットについて紹介

御影石を磨く際に業者に依頼するメリット・デメリット

御影石を磨く際は、自分で行うか業者に依頼するか、2つの方法から選択します。ここでは、御影石を磨く際に、業者に依頼するメリットとデメリットについて解説します。

④潜在的な問題への対応

大きなメリットとして、プロの業者は御影石の研磨における専門的な技術と経験を持っています。適切な機材と研磨剤を使用し、御影石の種類に応じた最良の処理方法を知っているため、石材を傷つけることなく研磨することができます。

また、研磨作業は時間がかかる上に、正しい手順で実施する必要があります。そのため、プロに任せることで、研磨作業にかかる時間と労力を節約でき、より効率的に作業が完了するでしょう。

さらに、プロの業者は御影石の保護とメンテナンスも同時に提供することが多いです。保護コーティングや定期的なメンテナンス方法を提案してくれると、御影石の美しさと耐久性をさらに長期的にキープできるでしょう。

デメリット

一方で、業者を依頼する前にデメリットも把握しておきましょう。主なデメリットとしては、高品質なサービスを提供する業者は、費用も相応に高くなり、予算によっては自分で研磨を行うよりもかなり高額になる場合があります。

また、技術や経験不足の業者に依頼してしまうと、御影石を傷つけるリスクがあります。

そのほか、専門業者のスケジュールが合わない場合、作業開始が遅れる場合もあります。繁忙期は予約が取りにくいため、メンテナンスのタイミングに柔軟性が求められます。

御影石の磨き作業はプロに任せよう

御影石の研磨作業は専門的な技術が求められるため、プロの業者に依頼するのがおすすめです。業者選びでは、テスト施工を実施しているところを選ぶと良いでしょう。

実際の仕上がりを事前に確認でき、期待に沿った結果を得られる可能性が高まります。また、必要であれば御影石の磨き作業とあわせて、コーティングも依頼してみましょう。御影石を美しく長持ちさせられます。

石材クリーニングの依頼をお考えの方は石材クリーニング専門業者へご相談ください。

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